今回の【心理カウンセリングと心理学】のブログから、『産業・組織心理学』、簡単に言うと、産業と組織(会社)についての心理学についてお話していきたいと思います。
第一次世界大戦後から労働力をより有効に利用とし、作業能率の向上を目指す『能率増進運動』が盛んになりました。
その『能率増進運動』を展開したパイオニアの一人『上野陽一』が作った『能率10訓』というものがありますので、以下に示します。
『能率10訓』
ムダ、ムリ、ムラを無くし、能率を上げる
①どんな営みをするにも、その『目的』と『目標』をを明らかにし、まず、これを確立せよ。
『目的』と『目標』がはっきりしないところには励みは起こらぬ。
②その『目的』と『目標』を達成するために、最も適合した手段を選んで、これを実現せよ。
③もし、その手段が『目的』と『目標』に適合していないと、あるいはムダ、あるいはムリを生む。
④ヒト・モノ・カネをはじめ、時間も空間もこれを十分に活用するような『目的』のために使え。
活用が正しくないと、やはりムダまたはムリを生む。
⑤ムダとムリはその性質相反し、世の中にムラを作り出す元になる。
⑥ムラがひどくなると大事を起こす。
常にムダを省き、ムリを除いて、ムラを少なくすることに努めよ。
これを怠ると社会は不安になる。
⑦能率とは、ムラを減らして、全てのヒトとモノとカネが生かされている状態である。
⑧全てのもの(ヒト、モノ、カネ、時間、空間)を生かすものは生かされ、これを殺すものは殺される。
⑨人生一切の営みがこの能率の主旨に基づいて行われなければ、社会は安定せず、人類は幸福になれない。
⑩そのためには、個人も家庭も企業、その他の団体も、その営みを能率的に運営することが必要である。
以上が、上野陽一の『能率10訓』です。
一部、かなり厳しい内容もありますが、納得できる部分もあるかと思います。
是非、会社や家庭で、ムリ、ムダ、ムラを無くす、能率的な営みを意識して行動してみてはいかがでしょう。